子育てでの悩み
―――――――――――――――――――
昨日、ある30代、後半のお母さんからのご相談で、「子供がまったく言うことを聞かなくなってしまった・・・」というご相談で鑑定に訪れました。
実は、この手のご相談は若いお母さん、いや、40代のお母さんからも多いのです。
具体的には、3歳~5歳ぐらいまでは、それでもお母さんの言うことを聞いていてくれた、というのです。幼稚園、小学校と上がるにしたがって徐々に言うことを聞かなくなり、お母さんも強く子供に言ったり、当たったりするようになってしまい、小学校や中学校になったら、家庭内暴力を起こし、不登校にもなり、自分の部屋に閉じこもったり、家の中で暴れて建具や家具をメチャメチャにしてしまい、お母さんの手に負えなくなってしまい、養護施設への入所も児童相談所に相談を始めたというのです。
お母さんには、まったく原因が判らないと言うのです。
私の所には、この手の相談も多いので、私はすぐに原因の想像がつきました。
それでも、一応、お母さんの命盤と子供さんの命盤を作成します。
そうすると一目瞭然です。
根本的な一番の原因は、子供さんとお母さんの性格がまったく違うタイプということです。
それから、お母さんの命盤の「父母宮・福徳宮・田宅宮」が悪い、特に「父母宮」が悪い。
これは何を示しているかと言えば、お母さんも小さい頃に「親子関係」が良くなかったということです。
このような場合。大概、お母さんも幼少期に親から「厳しい躾」を強要されて育っています。
お母さんに、自分自身の幼少期の頃から中学、高校生ぐらいまでの記憶を呼び覚まして貰うことをやります。
すると、命盤が示す「父母宮」凶の出来事がいろいろ記憶に蘇ります。
母親が規則に厳しかった、その割に抱っこや膝で甘えるような事をさせて貰えなかった、または父親が居ない(離婚や死別)、お母さん一人で苦労して育てられた。
つまり、母親の愛情の無い状態で、規則、規則とまるで軍隊のように厳しく躾けられた、幼子のお母さんは、そんな厳しいお母さんの顔色をいつも伺いながら成長した。ただお母さんの性格は「我慢強い」性格です。ある意味とても芯の強い性格です。これはお母さんの命盤から簡単に判ることです。そんな養育をされてもジッと耐えて強くなって行ったのです。
お母さんは、そんなに厳しく躾けられても反抗することも無かったのです。命宮が「化権星や自化権」は有っても凶星が少ないのです。
これで、もしお母さんの命宮に「擎羊や陀羅・火星や鈴星」でも有ったら反抗したかも知れません。
しかし、お母さんの命盤が示すように、厳しい親のために「父母宮」は「片親」を示す象意が有りますし、親子関係の厳しさを表す「自化忌」も有ります。さらには、お母さんの精神状態(深層心理)に問題も有る「福徳宮」が悪い、劣悪な家庭環境で育ったと言える「田宅宮」も悪いのです。これら三個の宮の悪さは、このお母さんの成人するまでの状態を現していますが、実は、このお母さんの結婚してからの状態も現しているのです。つまり、幼少期から一生涯の傾向なのです。実際に結婚して子を持つ親となっても、幼少期とは逆の立場で、同じ苦しみを毎日味わい、未来に失望しているのです。
この悲劇は、お母さんだけのものでは有りません。
今、養育中のこのお母さんの子供も同じ悲劇を味合わせられているのです。
ここで、子供の命盤を観てみますと、お母さんとは真逆の性格です。お母さんの「夫妻宮」から推測できるご主人は優しい穏やかな男性と観えます。
お母さんにお話を伺えば、その通リのようです。お母さんの「夫妻宮」には「天相星」です。特に凶星は入って居ません。むしろ「夫妻宮」から「向心力A」が出ています。
厳しいのはお母さんだけのようです。きっと家庭では、このお母さんが仕切っているのでしょう。お父さんは躾に口を出せない状況と思われます。
では、子供さんの命盤はと言いますと、命宮は「破軍・陀羅」などです。
さらに、やはり、このようなお母さんに養育されるという暗示ですね。この子の「父母宮」も凶星多く悪いです。しかも「福徳宮・田宅宮」も悪いのです。
お母さんと同じ傾向を持っています。
このままでは、この子は施設に居れられてしまいそうです。さらに親を恨み性格も悪くなって行くでしょう。福徳宮がそれを示しています。
ちなみに、お母さんの命宮は「太陽・天梁・地劫・天空」です。生真面目で辛苦の人生を送ると言うことになりそうです。子女宮も「自化忌」で子育て苦労しそうです。
この手の、ご相談の一般的なアドバイスは、原因がお母さんの価値観と子供の性格の違いなのですが、そんなことよりも、先ず「子供への間違った愛情」なのです。
お母さんにしてみれば、「良い子になって欲しい」、「規則を守り、ダラダラした人間になって欲しくない」ということのようですが、どんな躾をするにしても、基本はスキンシップを通した愛情です。もっと極端に言えば「偉い人になって貰わなくても良い、健康に育ってくれれば、勉強なんて普通で良い」そんなのが愛情なのではと思うのです。
このお母さんの子供への期待は「一流の大学を出て、一流の会社に入って、一流の生活をし、良い奥さんを貰って、世間を見返して欲しい」と思って居るのです。自分の果たせなかった悔しさを子供に期待しているのです。
子供にしてみれば「有り難た迷惑」です。子供には自分の未来を選択出来る権利が有る筈です。お母さんのペットでは無いのです。
そして一番の誤りは、そのような期待を子供に掛けて、そう躾けることが最大の愛情と勘違いしている。ということです。
子供とは、特に幼少期は、そんな躾なんかより、お母さんの膝で甘えたいのです。お母さんに抱っこして欲しいのです。そして優しい言葉を掛けて欲しいのです。
そうした、基本的な愛情が有った上で躾が成立するのです。
このことに、お母さんはまったく気付きません。ただただ、お母さん自分自身が育てられたように、さらにはお母さんが幼少期に辛い思いをしたことを、自分の子供にも無意識の内に強いていることです。お母さんの性格では、ジッと耐え忍んで来たかも知れませんが、この子は「反骨精神旺盛」ですから、お母さんの時のようには行きません。
「三つ子の魂、百までも」です。このままでは、この子はお母さんを恨むようになるでしょう。そうなると、この子の人生も艱難辛苦、まさに、この子の命盤の通リのシナリオを歩むことになります。「未来は変えなければなりません」。
中学生ならまだ、間に合うと思います。
私は、子供さんの性格を詳しく分析し、お母さんに説明しました。その一方で、お母さんの性格も分析し、お母さんの価値観も分析し詳しく説明しました。
親子には互いに理解し難い性格の違いが有ります。しかし、こうして詳しく説明すると、お母さんは、自分の幼少期の頃の心の内を徐々に思い出して来て、今の自分の子供と重ね合わせて観ることが出来ました。
お母さんは、何故に子供が反抗するのかも理解出来ましたし、自分の育て方に誤りが有ったことに気付くことが出来ました。しかし、親子の間に出来た溝の修復は一朝一夕には行かないでしょうけど、早速、今日から改めて子供に接してみたいと涙ながらに話されました。
「そんな事とは知らなかった」と、云われてみれば、その通りですと、お母さんは永いこと子供に辛い思いをさせてしまったと気付かれました。
このような、例は最近、非常に多いです。
お母さんが幼少期に体験したこと、親にされた辛い経験が、いつか知らない内に「お母さんの躾の基準」になってしまっていたのです。
人は生まれて育つ環境は、この世に生を受けて初めての体験ですから、悪いことも良いことも、それが普通の事と思ってしまうのかも知れません。
しかし、子供も人間も動物の仲間ですから、辛いこと心理的に嫌なことは「身を守る本能の働き」として、生まれつき備わっていますから、自然の摂理に反するような養育や躾をされると「本能的に身を守る行動」に出てしまうんですね。
何事も本当の愛情が有ってこそ、実現できる試練と思いました。
★★★★★★★★★★★★★★
新・紫微斗数の鑑定ご相談は
宮立命公式サイトへ
ご訪問は下記アドレスをクリック
★★★★★★★★★★★★★★