2014年7月21日月曜日

17歳の冒険者(第三話)

前回までの記事で、山形県の海沿いで日が暮れた所までの話しでしたね。

翌日は一気に秋田市まで行こうと考えていました。

元々の計画では、山梨を出発して、日本海の糸魚川に出て、一路海沿いに秋田市まで北上し、十和田湖に寄って、青森県を西から東へ縦断し、岩手県から国道4号線を一路南下し、栃木県から前橋市、軽井沢を通って小諸市から山梨へ戻る計画だった。

其の日は三日目、天気は相変わらず晴天、8月の太陽が眩しかった。国道7号線を順調に北上。

お昼ごろには秋田市まで○○Kmの道路標識も見えてきた。
それまで、半袖シャツで東北、日本海の風を切って気持ち良いツーリングだ。

しかし、秋田市に入る頃、にわかに前方に霧が広がっているのが見え始めた。空は晴天なのに。
やがて、バイクは霧の中に突入。上を見上げれば霧越しに青空が見えているのに、急に冷蔵庫の中に入ったように寒くなり始めたのだ。これは一時的なものと、頑張って走る。
しかし、寒い。バイクを停め、持っている着替え全部を着込んで、再びスタート。
それでも寒いのだ。手も冷たい。まるで冬の天候なのだ。我慢に我慢をして走り続けたが、ついに身体がガタガタ震えだしたのだ。

こんな体験は初めて。このまま、走り通して青森まで行ったら、凍えて倒れてしまいそう。
十和田湖へも行けそうもないと感じ始めた。

そうこうしているうちに、国道の分岐に差し掛かった。
国道13号線と記憶しているが、直進は「秋田市」、右折は「大曲」の道路標識があった。
「大曲」へ向かえば内陸部を通って、東北を南下することが出来る。
青森か帰還か迷ったが、寒さには勝てなかった。

結局、大曲ヘ向かい、国道13号線を走り始めた。
そして、40分も走ったら、山岳部へ向かっての登り道となってきたら、先程までの霧は晴れて、夏の暑さが戻ってきたのだ。

少し後悔の気持ちにもなったが、引き返す勇気はなかった。
結局、其の日は、秋田市~大曲~湯沢~新庄~尾花沢と走り通してしまった。内陸は暑いこと暑いこと。

<続く>

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