遷移宮の化忌が悪い理由(続編)
前回の投稿では「遷移宮に入る化忌星が最悪の理由は?」というタイトルで投稿しましたが、内容的には重要な部分に触れてはいませんでした。
本日は、「最悪の理由」について触れてみます。
何故、遷移宮に【化忌星】が入ると最悪なのか、それには【化忌星】の持っている本質を知ることで理由が理解できます。
化忌星には、生まれ持った「生年化忌星」と、生まれた後に現象が起こる「自化忌」などが有ります。
ここでは「生まれ持った生年化忌星」について述べます。
生年化忌星とは、生まれた年の「十干」で導かれます。分かりやすくいいますと、紫微斗数の命盤の宮に入る「生年化忌星」は、暦(カレンダー)の年数を示す「十干十二支」の十干を使い、一定の法則で化忌星の入る宮が決まります。ここでは導き出すための理論については割愛させていただきますが、例えば今年2018年について云えば、2018年の十干十二支は「戊戌」の年になります。
漢字が難しく、現代人には読めない人も居るかと思います。
「戊」と「戌」は漢字がよく似ていますね。点が一つ足りないのが「戊」で、「つちのえ」と読みます。
また2018年の十二支は「戌年」です、現代の人は「戌(いぬ)」よりワンワン吠える「犬」のことと思っている人が圧倒的と思います。神社でも「犬の絵馬」が当たり前です。
「十干」というのは全部で10種類の文字から成り立っています。
詳しく知りたい方は以下のリンクからご覧ください。
宮立命(静岡市)HP
ウィキペディア
では、生年「化忌星」のことで解説します。
化忌星の持っている象意は、入る宮によって異なります。
また象意の強さの程度は個人差も有りますので、誰でもまったく同じという訳ではありません。命盤全体の状況によっても変わります。
命宮に入れば、性格的に拘りなどが出てきます。凝り性という性質となって現れる場合もあります。「オタク」という性質になる場合もあります。昔から天才、秀才などと云われる人にも多いと感じます。アインシュタインなどのような人にも、もしかしたら命宮に「化忌星」を持っている可能性があります。博士や研究者や画家や音楽家など波の才能ではない人達にも、命宮に生年化忌星を持っている可能性が高いです。ただ、この作用が強く成りすぎると「変わり者」となってしまいますので注意が必要です。昔から物凄い偉業を成し遂げた人は、やや変わり者の雰囲気はあります。
モーツァルトも変わり者だったようですし。
化忌星に似た作用の星は「化権星・陀羅」など、他にも幾つかの星が有りますが、化忌星は強力と思って良いです。
命宮の化忌星は「遷移宮」を冲しますので、悪くすると社会的に問題児となりますし、家に籠もって研究だけしているなら良いけれど、社交面では苦労しやすく人付き合いも悩みが多くなりますが、社会のことや外部のことには無頓着になる傾向があるので、遷移宮が化忌星の人と比べれば雲泥の差ということになります。ある意味「自己中」になる可能性もあります。つまり自分のことで精一杯で人のことや、周囲の人のことなど気にしない、ということも有ります。
命宮の化忌星は自分の成し遂げたいこと全般に、夢中になるという傾向が出てきます。当然、外の社会との関係はイマイチ(変わり者)と成りやすいけれど、自分を中心に物事を考えるので「遷移宮の化忌星の人」と比べれば苦労は天地の差です。
この生年化忌星が「遷移宮」に入ったら、どういう事になるでしょう?
命宮に入った時と逆になります。
社会のこと、周囲のこと、周りの人達などに囚われやすくなります。
もっと云えば、自分を取り巻くあらゆることに囚われやすくなり、スルー出来ない状況に精神的に疲弊してしまいます。もちろん人によって程度の差はあります。遷移宮に凶星などが多ければ、その苦労は尋常では有りません。
来因宮が遷移宮で「必定」が多く、自化忌や生年化忌星、凶星も多かったら、家の中に居てテレビも見ない、ラジオも聴かない、ネットも見ない、近所付き合いもしない、買い物にも出ない、そして家に籠もって仕事して居るなら良いですが、そんなことは現代では普通は出来ません。
もし外に出て活動しようというのなら、無意識の内に周囲のことに振り回されて行きます。自分の考えは有っても、結局は周囲の意見で決めてしまうようなことに成ったり、気にしなくてもよいようなことでも必要以上に気にして、自分から余計なことを引き受けてみたり、誰もやらないような嫌なことを引き受けてしまうことも起こりかねません。
このように、有りとあらゆる事に振り回されて行き、自分を見失って行きます。自分は置き去りです。自分は全て犠牲にしてしまう可能性すらあります。最後には精神的にヘトヘトになる可能性が有ります。最悪は引き篭もりということもあり得ます。精神的に疲弊すると自殺ということもあり得ます。40歳、50歳に成ってもです。
「遷移宮に化忌星が有ると最悪」とは、このような理由です。
しかし、この遷移宮の化忌星も活かしようです。周囲や社会に対して敏感で囚われやすいのなら、鈍感の人には出来ないことはことで有れば、むしろ才能として活かすことも出来ます。その場合でも「化忌星」のコントロールという事を学ばないと「化忌星」に振り回されてしまいます。
「生年化忌星」とは自分の心に潜んでいる生まれ持った個性なのです。
自動車で物凄いパワーのエンジンを搭載しているなら、その自動車を自在に操るのに、それ相当の運転技術が無いと事故に成るのと一緒です。
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