2014年2月25日火曜日

紫微斗数 命盤 考察(例)

まず、二枚の命盤を以下に示します。
上下の命盤は同じものです。板山さん(仮名)とします。

※命盤はクリックすると拡大します。

命盤の説明に便利なようにA~Lまで各宮にアルファベットを付けました。
紫微斗数の命盤は通常は上の命盤のようになっています。「命宮」の位置は個人個人で、生年月日、出生時刻によって様々です。

相談内容は、「寿命を知りたい」というものです。こういう相談は尋常ではありません。そういう時期が判っても安易に論ずるものでは無いと考えています。しかし、紫微斗数では「寿元」という考察があります。寿元とは、危険な時期を判断する方法です。

寿元を判断するのに必要な要素は、
1,本来の命盤の命宮の状況。
2,福徳宮の状況
3,疾厄宮の状況
4,太限の状況、それぞれの様子で判断します。

しかし、これは一般的な方法で、実際には「活盤」といって、12宮の位置に記されてる、10年運と一年運を、その時期の命盤として診る方法で、その時期に当たる「宮」を命宮と見立て、それに合わせて「兄弟宮~父母宮」までをぐるりと移動して鑑定する方法です。それを行なって、さらに四化飛星して、活盤上に「寿元」がどういう状況なのかを一生涯の10年運などから危ない時期の有無を調べます。

この方の場合、命宮に「主星」が無い「命無正曜格」となります。命無正曜格の人は一般に環境に左右されやすく、家庭環境が複雑だったり、物質的、精神的、健康的な面で苦労などのいろいろな体験するとされていますが、命宮や対宮の「遷移宮」の状況により、その程度は様々です。
それでは、寿元を見て診るために、下側の命盤に説明を移します。


普通の命盤(板山さん)


四化飛星の「化禄星」と「化忌星」を表示


こちらの命盤は、線が多数、書き込んであり非常に複雑に見えますが、上の命盤と同じものです。
青い線は、それぞれの12宮から四化飛星している「化禄星」です。
赤い線は、        〃              「化忌星」です。

「化権星」や「化科星」は作用があまり大きくないので、とりあえず割愛してます。
問題なのは、「化忌星」であり、命盤上で、どのようにネットワークが出来ているのかを知ることが重要です。化禄星は良いことは良いけど、やはり問題なのは化忌星です。特に「生年化忌」が何処に入っているかという事と、その宮に他から、どのように化忌星が飛び込んで来ているかです。
また、対宮に「化忌星」が入ると、「冲照」といって、化忌星の入った向かい側の「対宮」が凶意を受けます。
また、化忌を飛ばす、元の宮も「衰弱」します。
実際には、数多くの「化忌飛星」の法則があり、全てを説明することは出来ませんが、ここでは、とりあえず「寿元」にこだわってみます。

この方の場合、生年化忌星は<I>の宮、本来の命盤の「官禄宮」にあります。
その宮の「太限(10年運)」は44歳~53歳に相当します。「D44」と表記があります。「太限44歳」という意味です。その上の行には「14/05/29」と表記があります。これは「一ヶ月の運」を表す月の始まりの意味です。この場合は「2014年5月29日~一ヶ月間」という意味です。
一年運は「太歳」といって、12宮の支(えと)が、その年の支と同じ宮が、その年の一年運を表す宮になります。
今年は「午」年ですから、<E>の宮が今年の一年運を示す宮になり、この方の今年の運勢を表してます。

以上、10年運、一年運、月の運、ならびに日にちの運も、この命盤から読み取れます。

怖いのは、非常に悪い条件になっている宮が太限、太歳、月運、日運と重なると、非常に警戒を要する時期ということになります。

今まで述べた条件を二枚の命盤の下側の命盤で、該当する宮、時期を探して見ましょう。

ひと目で、<I>の宮に生年化忌があり、対宮では「文曲」が<B>の宮から「己」で化忌を飛ばされています。したがって<I>の宮は冲照で尅されてます。さらに、G宮からは「太陽」に、D宮からは「巨門」に、それぞれ化忌を飛ばされてます。
この方は、今年満年齢で47歳、数えで48歳ですから、太限は<I>宮になります。

この10年運は、この方の年齢で52歳ぐらいまで続きます。
その期間の中で、年運が<I>宮に重なる年、つまり「寅年」43歳の時が危険な時期でした。発病なり、災難にあったりしやすい時期です。しかも、この時から10年間は油断はできませんが、年運が43歳以降、太限に重なる時は、もうありません。だた、少し気をつけたいのは、<I>宮の「対宮」になる<C>の宮の時も気を付けて、健康管理や行動を慎重にした方が良いと感じます。

補足:この方の太限D44 <I>宮を活盤命宮とすると、福徳宮は<G>、疾厄宮は<B>、対宮は<C>です。従って、太限が凶星が多い状況で、生年化忌もあり、更に他の福徳宮などから化忌が2つ飛び込んで、おまけに対宮から冲照され最悪の条件が揃ってしまいました。そんな状況でも、命拾いしたのは、同時に「化禄星」が複数入って来たのと、この時の福徳宮から、この時の疾厄宮に化禄星が飛星していたのが幸いしたのかも知れません。不幸中の幸いと感じます。


この方は、若年中は苦労が多かったのではないかと感じます。晩年運の傾向ですね。

詳細に診ると限がありませんが、峠は超えたと感じます。

どうぞ、お幸せな人生を送られることを願っています。



板山さん(仮名)

0 件のコメント:

コメントを投稿

宮立命ブログは引っ越しをします。

Goo blog をご覧の皆様いつもご訪問ありがとうございます。 宮立命のblogはAmeba(アメーバ)blogで情報展開中です。 どうぞ、ご訪問をお待ちしています。 こちらのGoo blogは今回で更新を終了します。 宮立命アメーバブログは以下のAmeb...